北区役所の生活保護事務に関わって発覚した事件を教訓に北区役所は、「市民の信頼を回復するために」~不祥事を許さない仕組みと組織文化の確立を目指して~という改革方針を打ち出しました。その中には正義の文化・学習する文化・コミュニケーションの文化・柔軟な文化、の4つの指標を打ち出し、組織の安全文化の構築を目指しています。
この組織文化の理念は、イギリスの心理学者ジェームス・リゾーン氏の著「組織事件」の中にある不祥事を根絶する組織文化として4つ提唱していいることに起因しております。それによれば個人が引き起こした事故や不祥事であっても、実際には組織の体質や文化(風土)に問題の原因がある組織事故であることが多いと指摘し、組織事故をなくすには4つの「安全文化」が必要と提唱しています。それによれば情報を隠さない「報告する文化」、信賞必罰を行う「正義の文化」、失敗の経験を生かす「学習する文化」、必要に応じ組織や仕組みを改変する「柔軟な文化」です。
抜本改革大綱の推進にあっては、具体的改革項目を示すことは当然ですが、それとともに不祥事根絶に向けて、しっかりとした目指すべき組織文化の理念が必要です。それが推進力と実行力と実現力になるに違いないと確信します。
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